■概要
6軸多関節ロボットを使用した研磨工程の自動化です。
対象となったワークはノブで、ロボットで3つの研磨工程を人と同じようにカバーしなければなりませんでした。
■導入前
人手で研磨作業を1人、8時間体制で行っていました。
製品が重い上、研磨機にずっと同じ力で当てる為、非常に労力のかかる作業でした。
所謂3K作業なので、疲れてくると削りすぎて不良品が出てしまう等、品質への影響が大きくありました。
また、削り粉が舞っており環境も非常に悪く、新人が定着しない熟練工に頼りっ切りの作業でした。
■自動化内容
ワークの供給装置を作成し、安川電機製6軸多関節ロボット、ヤマハ製スカラーロボットを設置しました。
研磨する面が多い製品を6軸多関節ロボットで、少ない製品をスカラーロボットで実施することにより投資コストの削減を実現しました。
レイアウトにはかなり苦戦をしました。
ロボットには特異点というロボットが作業できなくなる姿勢が存在します。
設計上特異点に到達しないレイアウトと動きを実現することは骨が折れる作業でした。
■導入後
研磨にかかわる人員を削減することができ、部品供給及び完成品の搬送のみに人手が必要な状況になり大きな生産性の向上を達成できました。
現在は無人化を達成できた為、人がほとんど関わっていません。
ロボットによる自動化で目標とした品質の向上はもちろんのこと達成することができ、人員の確保にあたふたする必要もなくなったので心配事がなくなりました。
また、熟練工はより難しい工程に配置することができたこともあり、他工程の生産性の向上を実現することが出来ました。